ひとり旅好き女子がたどり着いた、日本最南端の有人島・波照間島

旅人が憧れる島
初めて八重山を旅したときに知った『波照間島(はてるまじま)』。
「果てのウルマ(珊瑚)」という意味をもつこの島は、その名の通り日本の有人島の中で最も南に浮かんでいる。
ハテルマブルーと呼ばれるクリームソーダ色の海は、ため息が出るほどうつくしい。
また、12月~6月にかけては南十字星が観測できること、日本で最も多くの星が観られることから、星好きも多く集まる。
日本の南の端っこに浮かぶ島とは、どんなところなんだろう?
どんな人がいて、どんなくらしがあるのだろう?
この場所に立ったとき、みんなは、わたしは、何を思うんだろう?
島のこと
波照間島にたどりつくのは、他の離島と比べると難易度が高い。
その理由は、唯一の交通手段である船の欠航の多さ。
石垣島から高速船に乗って約1時間と移動時間は短いのだが、外洋を進むため、普通の日でもかなり揺れる。
天気や海の状況がすこしでも悪いと『本日 全便欠航』となる場合もよくある。
島に辿り着けない、もしくは、行けたとしても島から戻れなくなる可能性も高いことから、『縁がないと辿り着けない』『波照間へ行くのは一種の賭け』と旅人たちの間ではウワサされる。
実際、何度も波照間に渡ろうと試みたが、「未だに渡れていないよ~。」「渡れたけど、明日の船が欠航しそうだから急きょ日帰りに変更したよ~。」そんな話を耳にします。
時間がある人なら問題ないが、時間が限られてる人にとっては行きにくい、でも辿りつきたい憧れの場所だ。
島の広さは、2時間もあれば自転車でぐるっと1周できるくらい。
朝一の船で島入りし、最終便で戻れば日帰りもできるが、やはり泊まることがおススメ。
宿も飲食店も数軒あり、買い物は共同売店か商店で可能。
見たこと聞いたこと感じたこと
茨城県北部から3日間の休みで波照間に行くにはどうしたらいいだろうか…。
考えた結果、台風の可能性が低く、海も気候も比較的穏やかな3~6月に狙いを定め、2012.5月末に決行した。
ダメだったらダメでしょうがない、楽しみはいくらでもある!と迎えた当日。
予定通り、波照間行きの船は出た。
あまりのすんなりさに逆に怖さを感じたが、テーマパークのアトラクション並に揺れる船の激しさへの驚きが勝った。(何度も体が浮いて、その度に身体が座席に叩き付けられる。もちろん酔う人多々…。)
ぐったりしている数名を横目に船を降りると、おだやか~な表情をした宿のおとうさんが出迎えてくれた。
太陽はキョーレツな日差しを放ち、風は雲をどんどん流して青空を広げてくれる。
眺めても潜っても癒される、ハテルマブルーの海。
水中ではカラフルなサンゴとお魚たちが遊んでくれ、砂浜では恥ずかしがりやのヤドカリと過ごす。
イキイキ育つ緑たちと、人なつっこいヤギ。
月明りで歩ける夜は、すこしの星と三線の音を楽しむ。
島の人と、旅人と過ごす、ゆっくりなようであっという間なゆんたく時間。
どれも、「ようこそ!」と言ってくれてるような気がした。
日本のはるか南に浮かぶ島は、ココロがゆるっとほどけていく、そんなやさしい場所だった。
ここでの物語を、これからひとつひとつ綴っていこうと思います。
*波照間島のより詳しい情報はコチラ
ぱいぬ島ストーリー/波照間島
- 前の記事
ひとり旅好き女子の目に映った、古宇利島という島のこと 2016.10.14
- 次の記事
ひとり旅好き女子の目に映った、渡名喜島という島のこと 2016.10.24