
良いマイクと悪いマイクって何が違うの?
形は同じでも……、中身は全く違う。それは分かっているけど、良いマイクって結局何が良いのか分からない!
とりあえず値段高いマイクだから良いんじゃないの!?と思ってしまうかもしれません。
確かに良いマイクを使うと性能が違ってきます。でも、それには理由がちゃんとあります。それを知るために高いマイクと安いマイクの性能を比較してみましょう。
SHURE ダイナミックマイク SM58
こちらはSM58という音楽業界の“基準”となるマイクです。
※基準だからと言っても良いかどうかは人それぞれ違ってきますが、いろんなマイクと比較する時に使われるマイクです。
ちなみにSM58はSEとかLCEとかいろいろあります。
- S = スイッチ付き
- LC = Less Cable 付属ケーブルなし
- E = マイクホルダーのヨーロッパネジ変換が付いてる
- CN = XLRコネクターのケーブル付き
ややこしくするだけなんで、こういうのやめていただきたい・ω・
※LCEのが性能良いとか書かれているサイトも多数ありますが、全て同じ性能です。
マイクの性能
出典:サウンドハウス
分からない人にはチンプンカンプンだと思いますが、今は「フーン」と思っていてください。
では、こちらのマイクはどうでしょうか?
CLASSIC PRO ダイナミックマイク CM5
こちらのマイクは非常に安いマイク。
形は似てますが……値段はなんと1,000円程度!安い!
マイクの性能
出典:サウンドハウス
「なるほど、分からん」
となっている方も多いかもですね。
大きな違いは“音質”
一括りになってしまいますが、一番違う点は“音質”が違うのです。
カンタンにそれぞれの項目を説明します。
インピーダンス
機器同士の抵抗のことです。
高いほどノイズが乗りやすくなります。
CM5はSM58と比べて4倍もノイズを拾いやすいことがわかります。
感度
マイクから拾える音の感度です。
0から遠いほど感度が悪くなります。
CM5はSM58と比べて-20dbもあります。
-20dbは録音の音量としては中々違いがあります。カンタンに形容するなら元気な声と普通の声くらいの違いでしょうか。
周波数特性
拾った音をどこまで認識できるかです。
CM5の周波数特性は
80Hz〜15Khzとなるので…
自然界の音で人間が聞き取れる音(20〜20000Hz)の中で、20〜80Hz、15000〜20,000HzはCM5は拾えません。
これ以外の特性もある
実はマイクは性能に載せきれないものも。
指向性
載っていたりするものもありますが、指向性は超重要です。
指向性が弱いと周りの音を良く拾ってくれますが、うるさいところで録音できません。
超指向性と呼ばれる特性はマイクの中心からの音しか拾いません。
そのため、都会に住んでいる方など、うるさいところで静かな録音したい方は超指向性が向いています。
クセ
これは中々表せないものですが、マイクにはクセがあります。
なんかパリっとした音が入るとか、ボソボソとした音が収録されにくいとか……
使ってみないと分からないというマイクの面白いところでもあり、買いにくいところでもあります。
強度
マイクには強度が実はあります。
湿気に弱いとか、ライブに強いとか。
ライブパフォーマンスとしてガツンガツンとマイクを叩きつける人もいますが、あーいうのがあってマイクが壊れてしまうと困ったりしますよね?
多少乱暴に扱っても大丈夫なマイクだったりすると結構長持ちしてくれます。