私の妻はマタニティブルーってやつになったことがあります。

普段、細いけど、芯の強いヤツ……と思っていましたが、やっぱりマタニティブルーっていうのには逆らえないんですね。

今回は男は経験しないマタニティブルーについて。そして、そのマタニティブルーに対して夫としてできることはないのか?

そんなお話をしていきますよ!

マタニティブルーとは?

ブルーな気分。湖は綺麗だけど。

出産後の母親に起こるさまざまな鬱(うつ)症状や不安神経症状の総称。産褥神経症とも。出産直後から3ヵ月ぐらいの間で,特に離乳期や月経再開期に起きることが多い。育児ノイローゼとの明瞭な区別はないが,一般的にマタニティ・ブルーは,より短期間で治まる一過性の症状を指す。言葉から受けるイメージがあまり病的でないことからも,医師や医学雑誌などでよく用いられる。

出典:マタニティ・ブルー

出産した女性がなる可能性がある鬱症状です。

チェックしてみましょう!
  • 何となく元気がない(だるさがある)
  • イライラしてしまう
  • なにもないのに不安になる
  • 出産・育児を考えると落ち込む
  • 泣きたくなったり、悲しくなったりする
  • 不眠、すぐに寝付けない
  • 食欲が落ち、食べ物を見ても美味しそうに思えない
  • 外出がおっくうになり、お洒落もしたくなくなる
  • 将来を考えると不安になる

これらの項目が3つ以上当てはまっていると、マタニティブルーになってしまっている可能性があります。

僕の妻も何となく元気がなくなってしまい、男としてどうサポートすれば良いのか正直迷いました。

結婚生活自体は何も問題がないのに、「もう何もかもイヤ」みたいな感じになってしまうんですね。

別に産後に限った話ではない

産後の女性と限らず、就学前の子どもを持つ女性たちも同じくらいの頻度でうつ症状を経験しており、それを産後うつと呼ぼうが、就学前うつ病と呼ぼうが、実態は小さい子を持つ母の多くが不満を持っていることだと述べている

出典:女性の産後の気分 -産褥精神病、産後うつ病、マタニティーブルーズの社会構築-

産後うつ、マタニティブルーには明確な違いがなく、何とも言えない不安感に襲われる…ということが分かりますね。

そして、産後に限った話ではなく、子供のライフステージの変化によって自身の心も変化してしまう…ということでしょうか。

僕たち男でも、職場環境の変化、人間関係の変化、経済的余裕の変化によって胃がキリキリしたりしますよね。

それと似たような症状なのかもしれません。

一番の原因はホルモンバランスの崩れ

マタニティブルーは環境的変化、経済的不安などさまざまな原因でなるようです。

しかし、一番はホルモンバランスの変動が影響しているとの論文を発見!

妊婦の心理的状態は,妊娠期間において一定の節目をもって変化する。また,周産期におけるホルモンの変動が精神機能の変化に影響を及ぼすとする報告にもあるように(網野・松永・隅,2004;柳田・諸川,2005),妊娠・出産が心身の変化を促すことは明らかであり,これらの変化は,産前・産後うつ病や育児不安といった具体的な問題として顕在化する

出典:妊産婦への心理的支援の現状について( 橋本 優花里 )福山大学人間文化学部心理学科

ホルモンっていうのは非常に大事で、男は男として、女は女としてあるがために存在している物質です。

男性の場合は男性ホルモン(アンドロゲン)、女性の場合は女性ホルモン(エストロゲン)。

女性の場合、妊娠し、出産し、そして落ち着くまでこの女性ホルモンの上下が激しくなります。

特に出産直後は大きく女性ホルモンが減退します。

マタニティブルーにおけるエストロゲンの変化

鍵を握るのは、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」です。胎児を育む働きを持つエストロゲンは、妊娠から出産にかけて分泌量が増えますが、出産を境に急減します。すると母親の脳では神経細胞の働き方が変化し、不安や孤独を感じやすくなるのです。

出典:つらい子育ての“見方”が変わる!? 最新科学が教えるヒント – NHK

このバランスが崩れると非常に心が崩れやすくなります。イライラしたり、泣き出したり…。

めっちゃヒステリックになる人もいるので、この時に夫が手助けしてあげないと後々大きなキズになってしまうでしょう。

辛い時こそ支え合うのが大切!男の器量が試される時ですな!

たぶん、夫たちはマタニティブルーって言葉を知らない

赤ちゃんが生まれてくる恐怖

僕たち男は女性特有のイベントにものすごく無関心。マタニティブルーを知らない男性も多いだろうと思います。

昔の僕だったら、「マタニティブルーってものすごくキレイな色してるんだろうなぁ〜」っと、名前の響きだけだったらそうなると思います。

しかし、そんなキレイな色はしていなくて、どんよりとした暗い青。それがマタニティブルー。

どんなに芯が強い女性でもなるようで(ウチの旦那ちゃんがなるくらいだから)、峠から転げ落ちた!とか思うくらいネガティブになります。

男って大体悪いヤツなんですけど、こういうの知らないんですね。

マタニティブルーとかって、「あ、そういうのなるの」くらいにしか普通は思わないんですよ。(全国の奥さん方、ここは男を怒ってください!)

夫ができるマタニティブルーの対処法

マタニティブルー 夫 対応:赤ちゃんと一緒の嫁くん

僕たち夫がマタニティブルーになってしまった妻のために何かしてあげられることはないのか?

その方法をまとめてみます。

マタニティブルーを理解してあげよう

まずは妻が抱えている不安を理解することが大事です。

夫目線で話しますと

マタニティブルーってやつは、『くぅ〜、何だか分からないけどイライラする』です。

皆さんはたまにありませんか?鬱々としてしまう日とか。

それはさきほど話した通り、マタニティブルーはホルモンバランスの乱れから来るもの…というのはそうなのですが、そればかりはどうしようもないことなのです。

鬱々としてしまう日々を「動けよ、お前!」、「たるんでる」とか心ない言葉で済ませるのは難しいのです。

そういう風に言ってしまいがちですが、しっかり女性の立場を理解していきましょう。

妊娠して赤ちゃんを出産する。

妊娠中も含めればママになる準備を1年かけてやってきているのです。

「うまく育てられるか心配…」ってなるのは当たり前じゃないですか。

僕たち、夫としても『パパになる準備』をしましょう。

新しい家族を迎えて、二人で支え合って育てるという自覚がとても大事なんですね。

もし、この状態を放置すると大変なんですよ。

「肝心な時に夫は何もしてくれなくて…」って悩むようになってしまいます。

衝動的に何か八つ当たりしたくなったり、考えてもいない暴力的な行為を始めたり、罵ったり……。

とにかく放置は心に良くない。

「吐き出せる時は吐き出していいんだよ」って言葉をかけてあげましょう。

家事を自然にやろう

まぁ、当たり前なんですが、一緒に住んでいるので家事は自然にやりましょう。

これは妻の仕事だからと分担を分けたりすると、それが当たり前になっていってしまうもの。

だから、「辛い時だからこそ支え合おう」って思うことが大事です。

家事は分担するものではなくて、気付くもの。

「やってないな」と思ったら、怒ったりするのではなく、自分でやることが大事なのです。

特に妊娠中にマタニティブルーになってしまった場合、買い物にも一緒についていってあげると良いですよ。

僕も買い物は結構一緒に行きますが、袋がとにかく重いんですよね。こういうのは力がある夫の出番。手助けするチャンスです。

妻の今の気持ちを理解して話を聞いてあげよう

奥さんと話はしていますか?

「一緒に過ごしていると会話が段々減ってしまって…」なんて夫婦もいましたが、話をしないと気持ちが分かりませんよ。

とにかく今の気持ちを聞いて、ストレスを発散させ、スッキリさせることが重要。

女性は話を理解してもらいたいというより、聞いてもらいたいと思う人が多いみたいです。毎日話をする時間を作ってみましょう。

僕の場合は寝る時に腕枕をするんですが、その時に話をする…ってことも多いですよ。真っ暗だと素直な感情が出てきやすいかも。

妻一人の時間を作ってあげよう

家事に育児に忙しいママさん。

特に僕の妻は連れ子が三人もいたので、一人になる時間なんてなかったんですよね。

お互い干渉しない時間をつくるのも大事。

夫婦だからっていつも一緒にいると疲れますよ。

奥さんは旦那さんの所有物ではありません。奥さんは奥さん。

一人の人間です。

たった数時間でも良いのです。

妻に好きなことをやらせてあげる時間を作る。その努力を夫からすることが大事です。

一発でマタニティブルーを解消する方法

ハグでお互いを安心させよう

実はですね、とっておきの裏技があります。それがハグです。

このマタニティブルー、長くても3ヶ月くらいです。この辛い時期さえ乗り切れば良い。

でも、放置は良くないな…というか、旦那ちゃん、日が経つに連れてどんどん不安定になっていってしまうんです。

そして、そういう不安定になってる自分を自覚して、自分を苦しめるようになっていったんです。

これは本当に辛そうだなって見てて思いました。

僕は夫として何かできないのか?

だから、本当にネガティブに染まってしまった時、子供たちを送った後、優しく抱きしめてあげました。

そんでもって「愛してる」だの「好きだよ」だの、言いまくりました。

とにかく愛を伝えました。

普段はそんなことあんまり言わねーのに。

一言余計でした。

でも、良いのです。

ここで大事なのは『抱きしめること』。ハグすることに秘密があるのです。

なぜかというと、ハグするという行為はホルモンバランスを整える効果があるからです。

ハグが効果ある理由はオキシトシン

オキシトシンって知っていますか?別名、幸せホルモン、信頼ホルモンと呼ばれるものです。

オキシトシンは個体認識能力に始まり,絆形成へのモチベーションを高めるための報
酬系の増強,さらには絆を形成したことによる個体の安寧な生存のための社会的緩衝作用に至るまで,絆形成の様々な過程に関与しているホルモンであるといえよう。

出典:オキシトシン神経系を中心とした母子間の絆形成システム

なんとこの幸せホルモン、触れたりするだけで分泌されるらしく、お互いの信頼関係の構築、癒やしをもたらしてくれるのです。

触れることによってオキシトシンという生理物質が脳内で分泌され、それが相手との親密な人間関係の構築に役立つことや、癒やしをもたらす実験について紹介した。

出典:身体的接触によるこころの癒し 〜こころとからだの不思議な関係〜 – 全日本鍼灸学会雑誌

ハグするだけとか、なんて簡単!!

でも、この一件があってからハグをすることはとても大事なんだなと実感できました。

これを機に我が家では『朝ハグ』をするのが日課になっております。

マタニティブルーにしないために普段からハグだけはしてあげよう

なんとマタニティブルー、その後、解消してくれました!

何か旦那ちゃんのお役に立てたんでしょうか…。

やっぱりこういう不安な時ってどうしても支えて欲しいというか、気持ちを分かって欲しいものですよね。

そういうのは男性だけでなく、女性も同じです。

そういう時こそ、不安な時は抱きしめ合っちゃいましょう!

では、まとめです!

マタニティブルーになった時のまとめ
  • 出産後は女性ホルモンが著しく減ってしまう
  • 出産だけでなく、ライフステージの変化で起こるうつ症状
  • 女性ホルモンが減ると不安になる
  • 女性ホルモンを増やすには幸せホルモン オキシトシンを増やす
  • オキシトシンを増やすにはハグすると良い
  • ハグを日課にすれば絆も深まる!!

ってなワケで嫁くんの報告でした。

ちなみに産後ママには精神安定のためのハーブや、アロマもあるので空間から変えていくのも手ですよ!

ではまた。