ソルティーです。

さて、今回EMS もちよりR&Dというところに参加してきました。オンラインでの参加ですが、たった90分でなかなか深い学びをさせていただけたので、活動報告に載せていこうと思います。

今回の会のテーマをつけるとするならば『真の自立性を育成するためにできること』でしょうか。

EMSを知らないよって方もちょっと見てもらえると嬉しいです。

EMS(Essential Management School)とは

EMSについて

分からない人も多いと思うので、そもそもEMSについて話しておきます。

EMS(Essential Management School)とは、本質行動学を学ぶ学校のこと。僕もサイボウズの青野さんが出してくれた奨学金制度を使って、2023年のソーシャルビジネス実践コースを受講しました。

組織改革をするにあたって、管理・監督ではない、人間の原理原則に基づいたマネジメントをしっかり学ぶ必要があると思っていたところ、T-KNITの会員さんにお誘いいただいて学ぶことになったのでした。

ソルティー
ソルティー

この出会いは本当に大きかったと思います!まだまだ自分の中に落とし込むところまではいけていませんが、徐々に自分に浸透させていってます。

もちよりR&Dとは

EMSの受講生たちは自由気ままにいろんな集まりを自然発生的に作っていくのですが、なんだか分からないうちに僕もいろんなグループに突っ込まれていって、その中の一つがもちよりR(Reflection)&D(Dialog)でした。

受講生たちは学んだことをいろんな人達と話すことで深めていこうとする姿勢があり、この会では一ヶ月行動したことについて内省し、その成果を発表。そして、その発表に対して感じたことを対話するという内容でした。

ソルティー
ソルティー

分からないままだけど、とりあえず出なきゃ分からないので、手当たり次第、出れるものは参加したろーって気持ちで参加しています(笑)。

分からなくてもやる!行けば分かるさ!

発表&対話:社会の闇に切り込む話

ここからは、実際に参加した後の話をしていきます。誰が手をあげても良い制度なので、自主性に任せて誰かが手を挙げるのを必ず待ってくれます。

最初の発表は社会の闇に触れる部分から始まりました。

沖縄の貧困から見えること

一人目の発表者の話では、沖縄の貧困は3割ほどあるというところから話がスタート。

県別の県民所得では1年連続で全国最下位である。 賃金は全国の最低水準で貧困率は全国平均の2倍という日本でも突出した貧困社会である。さらに,沖縄社 会における,犯罪,自死率,依存症,DV,児童虐待, 非行,いじめ,不登校,教員の精神疾患の問題は,他 の都道府県より明らかに多い。沖縄の貧困に関連する 問題は,数々のデータが示しているとおりである。

子どもの貧困率(約30%で1位,全国平均の2倍), 給食費未納率(1位),一人当たり県民所得(最下位), 非正規雇用率(1位),失業率(2018年まで1位),離 職率(1位),若年離職率・失業率・高校・大学卒業後 の無業率(1位)。その要因として,高校・大学進学率 (ワースト1位),高校中退率(1位),10代婚姻率(1 位),10代の出産割合(1位,全国平均の約2倍),離婚率(1位),ひとり親世帯出現率(1位,全国平均の 約 2 倍 ), ひ と り 親 世 帯 の 子 ど も の 貧 困 率 (1 位 , 約 589.%)などである。

沖縄県における貧困の直接的原因は,労働者の所得 が正規・非正規を含めて極めて低いことにある。労働 者の平均収入は全国最低水準で,就労者のおよそ18% が 100 万 円 未 満 , 47 % ( ほ ぼ 2 人 に 1 人 ) は 200 万 円未満の年収しかないという状況である。

沖縄県における子どもの貧困と学びの保障 教育環境の分析による教育地理学的考察 旭川大学保健福祉学部

恥ずかしい話だけど、沖縄は綺麗な海があり、いろんな人達が支え合って、ゆったりと暮らしているイメージがあった。

だけど、実際にはそうじゃないんだってところは今日知れて良かった。

ソルティー
ソルティー

誤解がないように言っておくと、子供たち自身は貧困とかは関係なく明るく元気みたい。ゆいまーるな精神はやっぱりあって、みんなで繋がって支え合う文化はたしかにある。

だけど、それだけじゃないってのが学びでしたねー。

赤ちゃんポストは果たして良いことか?悪いことか?

続いて話題に出たのは赤ちゃんポスト。

赤ちゃんポストとは

「親が最後まで子供を育てるべきだ」という意見もあるんですが、一方で赤ちゃんポストで新しい親に出会ったことで幸せになる子もいる。ただ、良い親に巡り会えるかどうかは運。

ソルティー
ソルティー

これは善悪で区切ることが難しくて、良いことか?悪いことか?はそれぞれの環境に大きく左右されるかな。どっちも正しい意見だと個人的には感じていました。

必要とされないまま育つ子供たち

さらに別の発表者へと続いて、さきほどに続いて社会の闇に切り込んでいきます。

「親から愛情を捨てられた子がうちに来るようになった。死にたい死にたいと声をもらしています。壁も穴だらけにしてしまっています。でも、そういう子でも、お腹いっぱいになった時だけ忘れられる。だから、焼肉行こう!って。自分も出すからみんなで出し合って焼肉行こう!って言っています。

でも、そういう子が更生するまでには、とにかくズレてしまった年数の倍はかかる。だからお金がかかる。

これはシェルター的な事業をやっている方でしたが、親から必要ないって思わされて育ってしまうと、精神が不安定になってしまうんじゃないかなと感じます。

うちの子たちは3人が連れ子ですが、拗ねたりとか、敵対心を持たれたことは一度もありません。これはステップファミリーでは珍しいケースみたいで、それはきっと「君は必要だよ」って伝えてあげられたからじゃないかなと思っています。

この辺りはステップファミリーの連れ子とうまくいくコツで書いてあるので、読んでみてください。

発表&対話:社会に希望を与える話

途中からだんだんと風向きが変わってきて、明るい話…というか、じゃあどうしたらそういう子たちも幸せになるんだろうね?という話に変わってきました。

社会に育ててもらう

次の発表では「社会に育ててもらった」という方。

働きすぎて鬱になった。でも、鬱になったから社会に飛び出せた。自分は社会の中で育ててもらった。

と語っていました。

僕も同じような体験をしていて、鬱になったけど、ICT支援員の時や、フリーランスになってからドリプラのメンバーたちに支えられて今の自分が出来上がっていると思っています。

つまり、人と人との関わりの中で学ぶということは、人の人生観そのものを変えてくれる可能性があるんじゃないかって思うのです。

真の自立について

また、もう一つ名言を言ってました。

真の自立は一人で生きていけると勘違いできるくらい依存先を増やすことだ。

自立と依存ってどうしても相反するものとして捉えられがちなんですが、実はセットで成り立っているんじゃないかと感じる時は多いです。

助けてもらえる人、話せる人、一緒に何かできる人がたくさんいると、自分は万が一一人になってしまっても大丈夫。そんな風に思えたら、一人で生きているつもりでいろんな人に支えてもらいながら生きていけるようになるんだなぁと。

学校・地域・家庭という区切りを捨てる

最後は自分の発表。コミュニティ・スクールを推進していますが、その目的はさきほどの自立を促すために、いろんな人との出会いを作っているに過ぎません。

今は学校・地域・家庭という区切りがなんとなくあるんですが、それによって分断が起こっているように感じます。その区切りを取っ払い、みんながちょっとずつ繋がりあって支え合える世の中を作る。

X(Twitter)では地域・学校・家庭のボーダーレス化を目指す…なーんてカッコいいことを掲げていますが、まさにそんな感じ。

垣根なんてなくしてしまえるなら、別にコミュニティ・スクールだろうがなんだろうが、手段は問わなくて良い。(でも、コミュニティ・スクールが今のところ一番しっくり来るので推進しています)

僕はいろんな人が自立を育むために必要な環境づくりをしているんじゃないかなーって感じます。

もちよりR&Dの良いところは現場から分かる話

さて、最後にもちよりR&Dに出てみて、良いなって思うことは2つ。

  1. 現場からの新鮮で経験則に沿った発表
  2. 間違ったことは一切ない。どれも正解と思わせてくれる人たちとの対話

かなーって思います。

みんながしきりに話していたのが、現場から分かる話。ネットにはない出会い、最新の生きている情報に出会えること。”経験”が詰まっていること。

そして、これを惜しみなく出していける空間だからこそ、素晴らしい価値に繋がっているんだなって感じられました。

月一回ペースで3月で終了予定って言われていたんですが、「4月以降もやるかもよー」と言っていたので、EMSに参加済みで参加したい方は声をかけてくださいね〜。