教員支援ネットワーク T-KNITにて先生の社会科見学を行いました。
先生の社会科見学ではT-KNITのメンバーと、知り合いの先生たち、そして、バイアス破壊交流会というところで知り合った方々など14名が参加してくれました。
今回はその中でも学びとなった【協議】についてお話をしようかと思います。
先生の社会科見学とは?
前回、ここで紹介してからだいぶ時が経ちますが、まだ招待制のみの事業になっているので分からないこともあると思うので、一応紹介します。
先生の社会科見学は
『学校と社会が繋がってバリアフリーになる』ことをビジョンとし、その一歩目として『先生が社会を知り、新しい形の一歩を踏み出す』ために、「先生の社会科見学」を実施したいと考えています。
主催者 小野先生の言葉
『日頃の先生たちが実施している教育が、本当に子どもたちが社会に出るためのものになっているか?』をテーマとして、社会での話を基本軸として教育に落とし込むをしていきたいなと考えています!
という取り組み。
聞いて終わりではなく、聞いたから何を感じ、何を変え、どうなったか?までしっかり行うのが先生の社会科見学の強みでもあります。
今回のお題は『ドラえもんのキャラクター』
今回のお題は誰もが知っているドラえもんのキャラクターを扱う視点の違いを知ること。
- 鬼大事にいく桃太郎のバディにするなら?
- 部下にするなら誰に?
というもの。
もちろん、秘密道具は使えないのでドラえもん一強ということにはならず、個性を見て、どのキャラクターを採用するかは価値観の違いによるところ。
聞いていくだけで「そんな視点もあったか」と捉えられるユニークな内容になっていました。
変人と呼ばれる人たちは選択基準も面白い
今回、僕が分けられたグループは変人と呼ばれる人ばかり。
高校で普通、面倒だと思われることばかりやっている先生二人、バイアス破壊交流会なんてとんでもない交流会を開いたPanasonicの人、そして僕。
そんな人達が最初に選ぶのは出来杉くんや、しずかちゃんなどの、いわゆる安パイな人ではないというのが面白い。
「のび太はキッカケさえあれば最強になれる」
「スネ夫は金を持っているからそれも能力」
「ドラえもんは知恵を出してくれる」
など、それぞれのキャラクターの個性のどこに視点を置くか?ということを、話し合うことがとても楽しい感じになりました。
聞くだけではなく、全員で納得して選ぶことの大切さ
今回、ファシリテーターになった僕は「ただ話すだけではつまらない」と思って、あえて『協議』をすることにしました。
実際の現場では意見共有だけをする…ということはありません。必ず選択していかなければいけないのです。
そこであえて熟議という手法をとってみました。
「私達は人事チームです。
この書類選考の中から一人だけ採用します」
もちろん、最初はみんなバラバラ。
だけど、採用したい像を割り出した結果、『伸びしろに期待している価値観』と『即戦力を求める価値観』の2つの像があることを見抜き、最終的にぶつけさせました。
お互いの意見を聞いて、尊重しながら、「でもやっぱりこっちだよね」と。
時間もなかったので、最終的には多数決という数の暴力になってしまったのですが、それでも全員が「まぁ、この子だよな」という決定を25分間でできたのは自分の中で大きな学びとなりました。
熟議はとても難しい。でも、話を聞いてもらえることが大事
結局、熟議とは何か?というと、「相手の意見をちゃんと聞くこと」に集約されるのではないかと思っています。
単純な多数決だけでは出てこない、「本当はこうしたかった」という想い。
多数決だけでは表現できないところに、その人だけが感じている価値観や、気付きがあり、その視点に気づくことができるか?というのが僕の中で大きな学びとなりました。
もし、あなただったらどのキャラクターを部下として採用しますか?