生涯学習課から依頼があって、コミュニティ・スクールについて講演をさせていただきました。

今回の研修は学校の先生ではなく、教育委員会など行政関係の方ばかり。

結構硬いかな〜?なんて思ったりもしていましたが、そんなことはなくいろんな人がたくさんの意見を言ってくださいました。

講師が二人いて、僕は講話が中心。もうひとりの先生はワールドカフェを使ったワークショップをやってくれました。

その中で出たキーワード。

【コミュニティ】【コーディネーター】【人材バンク】です。

この3つはどこで話しをさせても、どこでワークショップをやっても必ず出てくるキーワードです。

今回はどうしてこれがやっぱり大事だと思ったのかを考えたいと思います。

コミュニティ・スクールで考えただけでは足りない

コミュニティ・スクールの中心は学校改革になってきますが、なぜ学校改革をするのか?学校改革をした先は??ということを考えなきゃいけません。

結局のところ学校改革をするのは、『幸せになりたいから』に尽きると思うのです。

その幸せはみんなで分かち合うものだということも大体みんな分かっていたりします。

で、そうした時、今の日本はコミュニティがどんどん崩壊していっています。

地域のお祭りのような、定例的に集まる機会も、何かをする機会もなくなっている。

人はどんどん寂しくなっていってしまっているのです。

そして、昔のままアップデートが起こらないコミュニティはこの自然淘汰の波に逆らうことができず、消滅の危機に瀕してしまう。

それはコミュニティがなくなることではなく、人間としての絆が切れてしまうことでもあり、人間の生存本能を脅かすものでもあります。

だから、「コミュニティが重要」って言葉がどのチーム…いや、どんな地域でも同じように出てくるのかなって思うのです。

多様化した未来を繋ぐ、価値観の違いを楽しむ人間

現在、日本…いや、世界の課題は多様化しています。昔からあったのかもしれませんが、それが表面化して、一気に解決しなきゃいけない問題として浮かび上がってきました。

その課題解決のためにみんなで手をつなごう!って簡単に手をつなげたら苦労はありません。

話が合わないよな…って思っている人とわざわざ顔を突き合わせて、一対一で喋りましょうなんてことにはほとんどならないわけです。

そんな中で大事なのが価値観や、世界観が違う者同士を繋ぐコーディネーターの役割。

このコーディネーターに求められるものは『価値観の違いを楽しむ』こと。

班の様子を見るソルティー

価値観が違うからこそ、より良いものができるとか、また新しい答えにたどり着くとか、自分のアップデートが始まるとか…そういう風に考えられる人。

これが今、どんなコミュニティにも求められているんじゃないかなって思ったりします。

価値観の交差点を作る

価値観が違うもの同士が同じ世界感に入ることは滅多にありません。

でも、日常に溶け込ませて、誰もが楽しめるものとセットにすることで価値観の交差点が生まれると思っています。

今回でいうと、「コーヒーとかお茶が楽しめる交流スペースを学校内に作りたい!」というものでしょう。

これは価値観の違う人同士がコーヒーとかお茶などリラックスできたり、学べる空間に来ることで交差する瞬間を作るものです。

ワークショップ全体の様子
このワークショップでも普段では出会えない人と出会えたのかもしれない。

ここですれ違うことができるから、もしかしたら同じ世界観に一瞬触れ合うかもしれない。

だからこそ、こうした教育とは一見関係がないことから繋ぐ。そうして、お互いの世界に入り込むことができるんだなって思います。

その瞬間が今までは作れなかった。でも、これからは自分たちで欲しい未来を作れる時代がもうやってきているんだなと思います。

あとは行動するだけなんだなと思う今日このごろでした。