声を使う。そんな時に必要なもの。
それが「呼吸」です。
- 胸を膨らませる「胸式呼吸」
- 腹を膨らませる「腹式呼吸」
の2種類の呼吸法があるのは知っていますか?
色んな所で聞きますよね。
では、本題に入ります。呼吸法はどちらのほうが良いか?
「そりゃ“腹式呼吸”の方が良いに決まってる!!」
そう。
いろんなところで腹式呼吸のほうが良いと言われています。しかし、実際はそうではなかったりするのです。
今回は呼吸法について学んでいきましょう!
胸式呼吸と腹式呼吸とは?
呼吸法は2種類あります。
胸式呼吸
いろんなところで、この呼吸法は良くないと言われています。それが前後左右に動く呼吸法、それが胸式呼吸です。
世のほとんどの女性が「胸式呼吸」で呼吸を行っています。これには理由があり、子宮や、卵巣という女性特有の臓器を護るために行っていると言われています。
胸式呼吸は吸う力が強く、酸素を一気に取り入れます。これにより交感神経が優位になり、体全体が活発化します。
腹式呼吸
腹が膨れるように見える呼吸法、それが腹式呼吸です。
発声法で重要と言われている横隔膜を上下に動かし酸素を取り込みます。お腹ではなく、動いているのは実は横隔膜だったのです。
ゆっくり酸素を取り込むのが特徴で、副交感神経が優位になり、体がリラックスします。
また、腹式呼吸は腹に酸素が入ると思っている方が多いです。
これは間違いで、どちらの呼吸法であっても酸素が入る場所は肺です。酸素は胸やお腹には入りません。
胸式呼吸と腹式呼吸のメリットは?
腹式呼吸はいろんなメリットが聞かれますが、腹式呼吸のメリットばかりに着目していませんか?確かに腹式呼吸のメリットは多いです。でも、実は胸式呼吸にもメリットがあります。
胸式呼吸のメリット
- 体をねじる動作をすると大きな力が出せる
- 一気に酸素を取り込めるので、瞬発力が必要なスポーツで有利
- 子宮や、卵巣の保護
腹式呼吸のメリット
- 副交感神経優位になり、体が安定する
※血圧低下、自律神経の安定化 - 横隔膜が上下に動くので、胸式呼吸の2倍に相当する運動量が得られる
なぜ腹式呼吸が発声に良いと言われるのか?
声を出すには酸素が必要ですが、吐く息にスピードがないと通る声になりません。
発声とはその吐く息にある程度持続性が必要なのです。
胸式呼吸はすぐ酸素を使い切ります。そのため、声に変化をつけにくいのです。
腹式呼吸は、空気圧を維持したまま長く息を吐き出せます。そのため、通る声になりやすいのです。
呼吸法の違いってどのようにわかるの?
胸式呼吸の場合
呼吸を行うと胸が開いたり閉じたりします。特に意識しなくても誰もが行っている胸式呼吸。胸の中心に力がかかっていると感じたら胸式呼吸といえるでしょう。
腹式呼吸の場合
吐く際にお尻のやや上の辺りに力がかかっている、丹田と呼ばれるおヘソの上あたりに力を感じる場合は腹式呼吸をしています。
吐く時はゆっくり吐き切るようにしてみましょう。そうすると意識せずともお腹が膨れるはずです。
また、少し前傾姿勢にしてあげると、より高い効果が出ます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
腹式呼吸だけでなく胸式呼吸にもメリットがあるということが知れました。
発声法で悩んでいる場合は、状況によって使い分けることができるとよりレベルの高い発声ができるということが感じられたと思います。
ぜひハイブリッドな呼吸法を目指してみてください!!