昨日、教員支援ネットワーク T-KNITの正会員コミュニティ『ティーチャーズアソシア』にて対話会が実施されました。

初めて対話会を実施するという割には、落ち着いていて、参加者のみんなが話しやすいようにほとんど話さず、対話を促進させる質問や、確信を得られるような言葉を投げかけたりと、堂々としていてさすがだなぁ〜って思っていました。

今回の対話会では、僕の迷いというか、テーマは
『走ると置いていってしまうのはどうしたら良いんだろう。周りとペースや、見えてる世界が違うみたい』

でした。

僕はADHDという発達障害を持っていますが、その中でもギフテッドという特性もあるようです。

あんまり発達障害や、ギフテッドという言葉を使って、「俺、ダメなやつなんだ〜、許してくれ〜」みたいなのは好きじゃないので、なんとかできるように頑張っているんですが、やっぱり困ることがあるわけです。

今回はそんな中で対話会で見えた、ギフテッド寄りの傾向を回避することについての気づきをシェアしていきます。

ギフテッドって何?何に悩むの?

ギフテッドっていうのは天からの贈り物をいただいたという『ギフト』とかけ合わさった特性を表す言葉です。

んで、ギフテッドの特徴としてはとにかく思考が早すぎて、常人は理解できない世界にいるということが挙げられます。

つまり、『頭が良すぎる』『感覚が鋭すぎる』という特性です。

大体IQ130以上の人をギフテッドと指すらしいですが、実は僕は145のIQを持っています。

ただ、そういうと頭良いんだぜ(ドヤッ)みたいな感じになって、すごく嫌なやつだな〜って感じるのであんまり表に出すことがないんですが、本当にこれは悩みの種でした。

頭が良すぎるとどうなるのか?

頭が良すぎてしまうとどうなるのか?というと、『周囲に馴染めない』のが一番大きいです。

酒井さんはギフテッドの子どもたちのことを、標準的な教育の「箱」に収まりきらず、思わずはみだしてしまう個性を持っているという思いを込め、「才能はみだしっ子」と呼んでいる。
 「同年齢の子どもたちよりも突出した能力がある子どもは『すごい』と万能のイメージを持たれがちだが、実際には悩みが多い」。好きなことをまっしぐらに追究するあまり、周りが見えなくなったり、友達と感覚が合わず、周りから浮いてしまったり。心身のケアが不十分だと、孤独感から不登校や引きこもりになる子も少なくないという。

才能のせいで周囲になじめない「ギフテッド」「才能はみだしっ子」に必要なサポートは?

結構、これが悩みでアレコレ気づいて、やっちゃおう!!って思ったりするんだけど、それが周囲のペースと噛み合わなくて、周りに合わせるようになってしまう。

そうなると、自分としてはペースをものすごく抑えているのでストレスになってしまったりする。

こういうケースが実は子どもの頃からあって、だから一人で何かを推進しちゃったり、グイグイ行っちゃったりする。

仮面ライダーでいうと「もう全部あいつ一人で良いんじゃないかな」になってしまうのです。

もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな

元ネタは1989〜91年にかけて『テレビランド』で連載された『時空英雄 仮面ライダー』の1シーン。溶岩に逃げ込んだ敵を追撃する時、スーパー1が「おれが行く! 溶岩に耐えられるのは惑星探査用のおれだけだ!」、続いてZXが「おれも行けるぞ!」と返すが、結局RXが「スーパー1もZXもせいぜい数分しかもたない。おれが行く」とタメ口で言い放ち、誰も「任せた」とは言っていないのにロボライダーに変身してボルティックシューターで一撃。さらにバイオライダーに変身して追い討ちをかける。まさに八面六臂の活躍を見せたRXに対し、スーパー1が一言。
「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」

もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな

でも、能力は高くても、身体はやっぱりひとつなんです。

そこが厄介なところで、全部一人でやろうと思えばすべてこなせる。だけど、時間や、体力が足りない。

そこを「みんなで!」というとなかなか協力する箇所が見つけづらい。難しい。

ギフテッドにはそんな悩みがあるんです。

感覚が鋭すぎるとどうなるのか?

これも厄介な能力、何を言わんとしているのか読みすぎてしまう。しかも、当たってしまうという能力も持っています。

感覚が強すぎて、
時には患者さんの病気を初期以前に察知します。
感覚が強すぎて、
患者さんが急変する前に急変しないように対処できます。
感覚が強すぎて、
患者さんが訴える前に側に寄り添えます。

ただその強すぎる感覚は、
他の看護師にとっては不必要な仕事を増やし、
問題が問題となる前に訴える私はただのうっとおしい看護師となってしまいます。

そして、問題が起きるまで何もしない状況が私にとっては恐怖でしかないのです。
それでも何年かはその恐怖に耐えながら仕事をしていました。
看護師をする事も恐怖ですが、
仕事が出来なくなることも恐怖だったのです。

不都合なギフト(孤独と恐怖)

うまく活かせれば良いんだけど、「あー、今困ってるな〜、連絡しよう」みたいに意識を向けると、今、他人がどんな状況でどんな風に思っているかもなんとなく察知してしまう。

この人はたぶん続けないだろうな〜って思うと、案の定3ヶ月後くらいには別の仕事を就いてたりする。

「なんで分かるの?」って言われることがしばしばあるんですが、それは自分にもわからない。

能力に感情が振り回されてしまうというのがギフテッドの大きな悩み。

どうコントロールするかがわからない…という感じです。

ギフテッドに対する自分でできる解決策

んで、僕はその内容をなんとか一個の方向で絞ろうと努力していました。

みんなを支えていくぞ!!って言ったら支える方向しかやらない。

自分でやるぞ!って言ったら自分でやる方向しかやらない。

そんな風に制御をかけていたりしました。そうしないと壊れると思ったからです。

昨日の対話会では女性の方が
「自分一人でやることと、みんなでやること分けて考えて良いんじゃない?」とも言ってました。

「みんなでやるのはみんなで考えていくことだし、自分ひとりの責任でファーーーって走っていけるところは誰にも迷惑かけてない。そこを分けて考えて、最後は結局一緒になっていくし、一緒になった時、また新しい視点が生まれるよ」

というのです。

おーー、たしかにそうだ。

というと、見つかった答えは2つあります。

みんなが関わるところでは、リーダーをしない。みんなを見守る立場になる

みんなが関わるところでは、僕の『察知する』という能力を最大限に活かしたマネージャー業がいいんだろうなって思いました。

誰かが困っている、声にならない声をあげている。
そんなことを察するのが得意です。

ならば、一生懸命頑張っているのにどうしたら良いんだ!!みたいな声を拾って、声をかけて一緒に悩む。

そして、本当はこうしていきたいんだけど…という想いを引き出し、それを形にしていく。

そんなマネージャー業はとても向いているなと。
っていうか、実際もう始めているんですけどね(笑)

一人で関わる場所を残し、そこでは自分だけでできる範囲で進める

今回の対話会での一番の収穫は自分だけでできる範囲をやっぱり大切にするってことだなって思います。

今まで、法人をやるんだから、個人事業は抑えなきゃ、むしろなくさなきゃみたいな感じで捉えていました。

でも、そんなことはなかった。

自分のやりたい目的が定まっているならば、みんなでやったほうが最適なことと、一人でやったほうが最適なことって違う。

「早くやりたいなら一人でいけ、遠くに行きたいならみんなで行け」

この言葉がありますが、これ、どっちかしか選べないよってことじゃなくて、どっちも大事だよって言いたい言葉なんだなって気づきました。

そう思うと、自分としては「早くやるほうも大切にしていきたい」って、思い込みが外れた。

今回は良い気づきが得られました。
才能のせいで悩むのではなく、才能を活かす。これがとても大事なところなんだなって思った今日このごろでした。