学習指導要領を読み上げる会をT-KNITの理事、いかけんさんが開いていたので参加しました。

サラッと読んだことはあるという方もいるだろうし、「え?なにそれ?」という方もいらっしゃるでしょう。

学習指導要領とは日本の教育の指し示す方向が書かれている本です。

読んでみると分かるのですが、結構詰め込み型でなんでもかんでも書いてあります。そして、かなり抽象度が高く、具体的に書かれているものがあんまりありません。

これには「具体的にするのは各学校、各地域に任せるよ」というメッセージが入っている感じもあります。

※ただ、読み合わせと言っても小学校だけで337ページもあるので、全然読み進められたとは言えないのですが(笑)

今回の学習指導要領読み合わせで一番勉強になったのは、カリキュラム詰め過ぎ問題です。

学校の先生は「時数が足りない!」と言っていますが、実際、時数が足りないというほど詰め込まれてはいないとも現職の小学校の先生から聞いたことがあります。

では一体どういうことなのか?学習指導要領から読み解いていきましょう。

学校の先生は頑張りすぎている

学習指導要領を読み進める時、カリキュラムが決められているものが結構あります。

「各学年の間にこれはやっておいてね」ってやつですけど、これをカリキュラム・マネジメントと言います。

総則を読むと、大体こんな感じで書かれていました。

ご一緒した福岡の先生に聞くと…どうやら、今の学習指導要領を文科省の絶対やってねというペースでやり進めた場合、大体一日5時間くらいで終わるらしいです。
※実際は法律上難しいらしいんですけど

そう思った時、毎日6時間も「やらなければならない」と思い込んでいることをカリキュラムオーバーロードと言って、カリキュラムをやりすぎてしまっているとのこと。

たしかになんであんなに忙しいんだろう?って思うのですが、本当にそれ全部やる必要あるの?って問い直しが必要なのだろうと。

実は頑張らなくて良いところまで頑張ってしまって、ただ単純に「やらなくて良い事実を知らない」ということは往々にしてあり得るなと思ったりしたわけです。

最低限は分かった。では最上限は?

実は「逸脱しても良いよ」って学習指導要領に書いてある。だから、石が大好きな子がいたり、中学生で天気予報士になっちゃう子ができる。

逆に最上限はあるのか?も聞いてみたところ、「実は限界がない」と。
どこまででも切り詰められる仕事なので、ついつい頑張りすぎてしまう。

あれ?それって、リミッターが壊れてるってこと??

先生たちはどこでやめていいのか分からなくて、暴走列車に乗ったまま走り続けている…そんな感じなんだろうなと。

先生の幸せを作るなら、まずは「リミッター」という機能を装着させることが仕事上での校務負担軽減に大いに役立つのではないかって感じたりしました。

地域と共にある学習指導要領

というわけで今回の学習指導要領の読み合わせ、意外と面白かったです。

さらっと読んだだけでは分からない、じっくり読み、みんなと読むからこそ見える発見もたくさんありました。

結構、学習指導要領の中に「地域と共に」「地域と連携して」なんて単語が多かったです。

ということは、地域の人や、保護者もこれを見てねってことなんだなって。

そう思うと、文科省が学習指導要領を結構読みやすいウェブページ構成で作っているのも納得です(もうちょっと保護者寄りにしたほうが良いけど…(笑))

ぜひまだ読んだことないよって方はぜひチラッとでも、教員がこんな風な世界にいるんだって知っておきましょう。

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