僕は本当にいろいろやっているんですが、コミュニティ・スペース内に保護猫活動スペースがあります。妻がやっている活動ですが、僕もネット集客や、猫ちゃんと仲良くなる任務を勝手に帯びて支援しています。

保護猫は野良の子、飼い猫だった子、生まれたばかりの子、虐待を受けてきた子…いろんな子が来て、ここで身体と心を癒やし、成長し、そして巣立っていきます。

この猫たちと仲良くなるのは、人間と仲良くなる距離感とも近いと感じています。特に虐待されて一定期間育ってきてしまった猫の距離感は、閉塞感を持っている学校の先生と似たような雰囲気を持っています。

ちょっとどのように猫と仲良くなっていくか?の課程を書いてみるので、それを先生だと捉えて読んでみてください。

まずは小さく距離を詰める

猫たちは一気に距離を詰めようものなら威嚇し、警戒してきます。まず、最初は頭を撫でさせてはくれません。身体に近づくことも許してくれません。

基本的には猫のほうを見ただけで「シャー!」って言われます。

そんな時でもかかさず「おはよう!」って声かけたり、他の猫たちとの触れ合いをケージの隣で見させたりしています。

他にも猫同士だと喧嘩しないこともあるので、猫たちに偵察に行かせることがあります。

そして、ただただゆっくりくつろげる環境を作ってあげます。餌を取り替える。水を取り替える。トイレを掃除する。

そして、声をかける。

ただただ、これを繰り返して顔を覚えてもらうということを意識して距離を詰めていきます。

聞いてくれる受け入れ体制ができて初めてこちらからアプローチをする

なんとなく顔を覚えてくれたり、「敵じゃないかもしれない」って思ってもらえたら、だんだんと顔が穏やかになってきます。

態度としてはいつも張り詰めて、ピーンって背筋を伸ばしている状態から、少しほぐれて、丸まって寝ている状態がちょくちょく見られたり、顔が穏やかになってくるのが合図。

この時はまだまだ警戒して「シャー!」とか、猫パンチ!とか飛んできますが、関係なく距離を詰めてナデナデします。

つまり、実際に触れて、「あ、触れられても大丈夫だ」って認識させるのです。

何回もこれを繰り返していると次のフェーズに移ります。

学校の先生を誘い、地域内の他の人と交流させる

完全に慣れてきたら、ケージから出してみて、他の交流したことがない猫や、他の大勢の人間と触れ合いをさせていきます。

最初は怖くて、ケージに戻ってしまったりすることもあるけど、それでも外に冒険したいという好奇心が強くなるため、外に出る子がほとんどです。

そのペースをゆっくり見守り、他の猫と遊ぶの待ちます。

このくらいになると、基本的には何をしても怒らなくなり、どんどん甘えてくるようになります。

猫の距離の詰め方は動物すべてに適用できるかもしれない

猫に限ってアプローチ方法を書いていましたが、人間に対しても距離の詰め方は一緒な気がしました。

最初は「危険じゃないよ!」って覚えてもらって、その後、手伝ったりして、信用できる人物だと認識してもらう。

そして、仲良くなってきたらいろいろなことを頼まれるようになる。

結局は距離の詰め方って一緒なところが多いんだなって感じる今日このごろでした。